ゼニカル42錠
ゼニカル84錠
ゼニカルの解説
ゼニカル(オルリスタット)は、肥満治療薬の一種で、脂肪吸収を抑制する作用があります。この薬は、肥満に伴う健康リスクを減らし、体重減少を促進するために使用されます。以下では、ゼニカルの効果、使用方法、副作用、注意事項について詳しく説明します。
【効果】
ゼニカルは、脂肪の消化を阻害する働きがあります。脂肪を含む食事を摂取した際に、腸内の消化酵素リパーゼを抑制することで、脂肪の吸収を抑制します。このため、脂質の吸収量が減り、体重の増加を防止することができます。また、長期間の使用により、血中のトリグリセリドやLDLコレステロール(悪玉コレステロール)などの脂質値を改善する効果も報告されています。
【使用方法】
ゼニカルは、1日3回、食事の前に1錠を服用します。食事に含まれる脂質の量に応じて、ゼニカルの服用量を調整することができます。ただし、1日の摂取量は360mgまでとし、食事中に摂取した脂質の25%を超える量の脂肪を摂取しないようにすることが推奨されています。
【副作用】
ゼニカルの主な副作用は、脂肪の吸収を抑制するため、便通の異常が起こることです。脂肪分解物が便として排泄されるため、脂っぽい便、軟便、便秘、下痢、腹痛などが起こることがあります。また、吸収されなかった脂質が腸内に残留することで、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収が阻害され、欠乏症を引き起こす可能性があります。そのため、脂肪の代わりに野菜や果物を多く摂取することが推奨されます。
【注意事項】
ゼニカルは、適正な使用法に従って使用することが重要です。脂肪の吸収を阻害するため、ゼニカルの使用中は、健康的な食生活や適度な運動を行い、減量に取り組むことが推奨されます。また、以下のような場合には、医師に相談してから使用する必要があります。
・脂質代謝異常症や胆のう疾患などの持病がある場合
・妊娠中または授乳中の場合
・すでに脂肪吸収阻害薬を使用している場合
・体重がBMI30以上で、かつ肝臓機能異常、腎機能異常、甲状腺機能異常、糖尿病などの合併症がある場合
以上のような場合には、医師の指導のもとで使用することが必要です。
【まとめ】
ゼニカルは、脂肪の吸収を抑制することで、肥満治療に使用される薬です。食事の前に1錠を服用し、1日の摂取量は360mgまでとし、食事中に摂取した脂質の25%を超える量の脂肪を摂取しないようにすることが推奨されています。副作用として、脂肪分解物の排出による便通異常が起こることがあります。使用中は、健康的な食生活や適度な運動を行い、減量に取り組むことが重要です。また、医師に相談してから使用することが必要な場合もあります。